アリス
30th, 2007
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』をベースにしたこの作品は、アニメーションと実写をミックスし、夢のような世界を作り上げている。しかし、子どもだましの映画では決してない。ある日、アリス(クリスティーナ・コホトヴァー:英語の吹き替えはカミーラ・パワー)の部屋で、はく製のウサギが動き出す。自然史博物館に飾られている標本や、19世紀にあったようなおもちゃ。ウサギを追って机の引き出しに滑り込んだアリスが迷い込んだ不思議な世界。チェコのアニメーション作家、ヤン・シュヴァンクマイエルは、世界中の人々に愛されている物語を生かしつつ、アニメーションを盛り込むことによって不思議でいっぱいの世界を作り上げた。イモムシは薄汚れた靴下。床を這い回り、おがくずの血を流すドクロ頭。ところどころで、アリスにクローズアップし、物語を引き戻す。この映画は、アリスが語る物語なのだ。シュヴァンクマイエルが取り入れたのは、シュールレアリスム。どこにでもある物を、通常とは違う方法で使用し、安っぽくなり過ぎないようにうまくバランスを取りながらファンタジーの世界を作り出している。映画の登場人物は、かわいらしいというより、ちょっと不気味。小さいお子さんには、ディズニー映画の『不思議の国のアリス』の方がいいかもしれない。大人には、ウィットに富んだユーモアと不思議なアニメーションの、シュヴァンクマイエル版をどうぞ。(Sean Axmaker, Amazon.com)
クリエーター:クリスティーナ・コホウトヴァー、ヤン・シュヴァンクマイエル、ルイス・キャロル
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